昨年の春、私は子供のころからの志望だった語学系の大学に合格し、上京してきました。元々出身が名古屋だったので、そこまで田舎に住んでいた訳では無かった私ですので、この東京についてはそこまで大した感慨はないのですが、それでも電車の路線の多さとそれを利用する人の多さは驚きました。いったい毎朝どれだけの数の人が移動しているんだろうと思ったものです。
ちなみに私のこちらでの住まいは、父親の強い希望で「セキュリティ」の強い賃貸マンションとなっています。父曰くは「最低でもオートロックがついていて、もっと言えば24時間友人管理がいい」らしいのですが、そこは大学との位置関係と空いていた賃貸物件の兼ね合いで後者はカットされました。
私も内心では「24時間友人管理って、言い換えるとずっと人がいてマンションの出入りを見張ってるってことよね。ちょっと嫌かなぁ」と思っていたので、住まいのセキュリティがオートロックだけになったのは望むところでした。
さて、このように私は東京で比較的防犯に優れたマンションに住んでいるのですが、入居の際、「あ、こちらの鍵はこうなっているんだ。面白いな」と思ったところがあります。
それは、「部屋の鍵が『カードキー』になっている」こと。通常、鍵と言えば金属の棒状の形態を思い浮かべる人が多いと思うのですが、私が今住んでいる物件は、定期券入れにも入るカード型だったのです。
不動産屋さんの説明によれば、ICチップが埋め込まれていて、これのコピーはまず不可能であるとのこと。これも父の希望通りの「防犯性の高い物件」の要件を満たしているので、きっと本人が必死でこういう鍵を使っているところを探したのでしょうが、その過保護っぷりに少し辟易とした気分になった私なのでした。